わが指のオーケストラ電子書籍コミック漫画の感想レビュー・口コミ

わが指のオーケストラ
これから福祉関係の道に進む方へ・わが指のオーケストラの感想

かなり昔に刊行され、今は文庫版で売られている『わが指のオーケストラ』。山本おさむさんの書かれたもので、福祉や教育の分野に興味のある方におすすめです。
内容は、聴覚障害者を描いたもので、口話教育と手話教育の対立が含まれています。実話に基づいて描かれています。今でこそ健常者が聴覚障害者から手話を学ぶ機会があったり、手話を使ったドラマや歌があり、手話を使っているからといって軽視されることはあまりないと思います。逆に、手話ができるといいなと思っている健常者も多いことでしょう。このような世の中になるには、手話を使うことが虐げられていた時代があり、聴覚障害の人の葛藤や苦痛が計り知れないものであったのだと、この漫画を見て思いました。
口話教育も健常者と同じようにさせたいという気持ちが根底にあるため、思いやりのない教育というわけではないのですが、聞いたことのない音を覚えるためにかなりの時間が割かれ他の学習に影響を与えていることも否めません。口話教育を強制していた時代は手話を使うことを禁止されていたといいます。当時、教育を受けていた人は苦痛だったに違いありません。
本を読み進め、手話の必要性に気づいたとき、この漫画本のタイトルの意味の奥深さに気づかされます。
これから福祉関係の道に進む方には、ぜひ読んでほしい作品です。